甲状腺機能亢進症
(バセドウ病)
甲状腺ホルモンが過剰に産生・分泌される病状です。
バセドウ病は、身体の防御機能である「免疫」が自分自身を標的にしてしまうという自己免疫の代表的な病気です。日本では90%ほどが薬物治療で、抗甲状腺剤というお薬を使います。お薬を内服して2ヶ月間は2週間間隔で血液検査をして、副作用が生じていないかどうかをチェックする必要があります。お薬を1年半から2年位内服し、その後中止して、バセドウ病を再発しない患者さんは3割程度と考えられています。男女の割合では、2:7位で女性の方が多い傾向にあります。血中甲状腺ホルモンが高くなる病気には、その他に無痛性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎、甲状腺過機能結節(プランマー病)、妊娠甲状腺亢進症など様々な病気があります。
主な症状 | いらいらする、疲れやすい、胸がどきどきする、手が震える、きちんとご飯を食べているのに体重が減っていく、便通がゆるくなる、甲状腺が腫れて大きくなる(甲状腺腫)、目が突出してくるとか、物が二重に見えたりなど |
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検査方法 | 血液検査にてTSH(甲状腺刺激ホルモン)、フリーT4(サイロキシン)、フリーT3(トリヨードサイロニン)の3項目を測定し、ホルモンの状況を確認します。バセドウ病に特異的な物質であるTSHレセプター抗体の測定することにより、95%以上の方で診断が可能です。 |
治療方法 | 病状に応じて、以下のいずれかの方法で治療しますが、日本ではほとんどが[1]で占められています。 [1] 薬物治療 [2] 放射性ヨウ素治療 [3] 手術 |